日本ワインなび

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株式会社テールドシエル代表取締役
池田岳雄さんに学ぶ
「自分の意思を貫く生き方」(全10回)

第8回「私が思い描く糠地地区の未来」

掲載日:2020年7月1日

向かって右:池田岳雄さん、左:栽培醸造責任者の桒原一斗さん

5年前から予言されていた糠地地区の可能性

池田 田口さんにお話ししようと思っていたんですけど、玉村さんはずっと前から「糠地地区が熱い!」と予言していたんですよ。

田口 本当ですか?

池田 2015年にKURAという雑誌で予言していました。糠地が動き出して面白いと。玉村さんがやっておられる関酒店とか「清水さんち」のような宿泊設備とか、糠地ならできるって書かれていました。コンパクトシティじゃないですけど、村づくりっていうか。当時は、私が会社(テールドシエル)を設立して栽培を始めた時です。うちに取材に来られて、記事に載せてもらったんです。

田口 玉村さんにはその時から糠地の可能性が見えていたのですね。

池田 はい。ちょっとしたレストラン、パン屋さん、バラ園、そして小さいワイナリーがいくつかあって、一日中歩いて回れる。それを予言していました。「池田さん、村長としてやれー!」と叱咤激励されていました。

田口 予言通りになりつつあるんですね。いいワインもできて。

首都圏の方に来て欲しい

池田 あと自然保護活動として蝶の保護活動をしているんです。主に首都圏の方に来てもらってワインだけじゃなくて、自然を楽しんでいただきたい。糠地は観光地ともちょっと違う、東御と軽井沢の中間で、軽井沢と隣り合わせ。軽井沢には無い、田舎臭い小諸の糠地地区で新たな発見をして、リピーターになってもらえたらいいですね。

田口 最近では写真を撮りに来られる方も多くいらっしゃるそうですね?

池田 はい。自然を撮られて、楽しんでいるんだなと。いま田植えがさかんですから、棚田に夕陽が当たるところを撮られている方もいますね。棚田100選に選ばれるんじゃないかなと思うぐらい綺麗ですよ。

田口 夕陽の当たる棚田を眺めながら飲むワイン・・・癒されますね。

池田 うちの葡萄ハウスの前にくまのベンチがあるんですけど、そこはただで貸し出しているんです。3時間そこでずっと景色を見られている方もいます。「すっきりしました。ありがとうございました。これでまた東京に帰って頑張れます。」と仰って。その後も3回くらい来てくれています。今度は冬に来たいって。ワインが好きな人じゃなくても、景色を見たついでワインも楽しんでもらえたらいいですね。

田口 すでに都会の方がパワーチャージしに来ている場所なのですね。池田さんが思い描かれている糠地地区の未来・・・、これまでずっと信念を貫かれてきた池田さんにはきっと実現できますね。

外様を受け入れる土地柄

池田 ありがとうございます。私だけじゃなくて、ブドウ栽培をしてる方や糠地の地元の方が盛り上げてくれています。実はこの糠地地区は昔から民宿が盛んだったんです。

田口 では偶然にも、もともと外部の方を受け入れてくれる土地柄ということですか?

池田 はい。何十年前からか夏場に受験生を勉強させていた民宿小屋があるんです。農家の方がやっているんです。私自身も外様なんですけど、外様の人たちも温かく見守ってくれる方たちなんです。

自然と6次産業を楽しめる場所

田口 そういう意味では池田さんもワイナリーを始めやすかったということですね。

池田 「農薬はこれを使った方がいいよ」とか教えてもらいました。リンゴ農家、ブルーベリー農家、蕎麦農家、6次産業と自然を楽しんで、食事してワインを飲んでもらって。それから、小諸市にねんぼう岩という散策道があるんですけど、そうすると1日ゆっくり過ごせるのかなと。

田口 ぜひ泊りがけで行ってみたいです。

池田 ぜひぜひ。ワイングロワーの苦労話を聞く会をやってもいいですね。委託醸造している人たちのワインも飲みながらやるイベントとか。

田口 糠地地区からは素晴らしい品質のワインが生み出されていますし、都会のワイン愛好家の方たちがたくさん来てくれると思います。ワイン好きの方はブドウ栽培を体験してみたい方が多いと思うので、そういうのもできたらいいですね。

池田 はい。ボランティアっていう形で1時間でも30分でもいいから、ブドウの樹に触れていただきたい。メインイベントは収穫ですがいつのシーズンに来ていただいてもやることがあります。

田口 そちらに伺うのを今から楽しみにしています。


テールドシエルの冬景色(池田さんより提供)

(つづく)

この記事の著者 / 編集者

田口あきこ(日本ワインなび編集長)

ホームパーティが好きなことから、より良いおもてなしをするためにワインを学び始める。2015年にワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』のインストラクター養成講座にて講師に抜擢。
2018年 ワイナリー経営者を育成する学校『千曲川ワインアカデミー』にてブドウ栽培・醸造・ワイナリー経営について学ぶ。
2020年『日本ワインなび』を開設し、編集長として運営を行う。
2021年 JETROに附置する農林水産省・食品の輸出・プロモーション機関の事業で日本ワインの認知業務に携わり、海外向けに日本のワイナリー紹介記事を執筆。
ワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』講師紹介ページ
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