第5回「週3、4回のペースでブドウ畑のお手伝い」
掲載日:2023年6月30日
写真 高橋憲さんより提供
収穫期の雨の大変さを知ってから
田口「高橋さんご夫妻さまはブドウ畑のお手伝いをされることがあるそうですね。どれくらいの頻度で行かれているのですか?」
憲「一昨年は週3日。去年は週4日行っています。」
田口「すごい頻度ですね。」
憲「手伝いに行くのが激しくなったのが2016年。長雨が続いた年です。それまでは、収穫祭はお客さんが行くイベントだし、『ワインを造る人たちは造る人、僕らは僕ら手を出せない』っていう感覚があった。でも収穫期に雨が降るとこんなにも大変なんだということがわかって、それからは手伝いにいくようになりました。」
田口「雨が降った直後に収穫すると、ブドウが水膨れになったり、病気になりやすくなったりしますものね。だから降る前になんとかして収穫しようということですよね。」
憲「はい、そうです。それから新型コロナの影響で一昨年は東京からボランティアの方たちを呼べなくなってしまって。一時は東京ナンバーの車が停まっているだけで何を言われるかっていう雰囲気でしたから。」
田口「確かにそうでしたね。首都圏からのボランティアのサポートを頼りにしていた生産者にとっては痛手だったことでしょう。」
朝3時に起きて収穫に出かけることも
里栄「農家って朝が早いじゃないですか。朝7時集合とか。遠いところに行くときは朝3時に夫を起こすこともあります。
憲「生産者によっては、収穫したブドウをその日のうちに仕込む方もいます。そういう場合は朝6時~7時から収穫が始まります。」
田口「仕込むタイミングは生産者によって違いますものね。その日のうちに仕込む場合は早朝からスピーディに収穫しないといけないということですね。奥さまもお手伝いに行かれることはあるのですか?」
里栄「初めは送りだす方に回っていたのですが、私もだんだんと興味が出てきて。うちは水曜が定休日なので、じゃあ一緒に行こうかと。朝真っ暗なうちから持ち物点検して。だんだんと持ち物も本格的になってきました。」
(つづく)
この記事の著者 / 編集者
田口あきこ(日本ワインなび編集長)
ホームパーティが好きなことから、より良いおもてなしをするためにワインを学び始める。
2015年 ワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』の講師に抜擢。
2018年 ワイナリー経営者を育成する学校『千曲川ワインアカデミー』にてブドウ栽培・醸造・ワイナリー経営について学ぶ。
2020年『日本ワインなび』を開設。
2021年 JETROに附置する農林水産省・食品の輸出・プロモーション機関の事業で日本ワインの認知業務に携わり、海外向けに日本のワイナリー紹介記事を執筆。
2024年より千曲川ワインアカデミー倶楽部公式HP『生産者ストーリー』執筆。
同年 北海道余市町登に3.4haの農地を取得し、vineyard開設中。
日本ワイン検定出題作成委員
LDV日本ワインLover講座主任
・ワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』講師紹介ページ
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