第4回「ワインができる前から応援していたワイナリー」
掲載日:2023年6月30日
野尻湖と黒姫山
城戸さんとはワインができる前からのお付き合い
憲「僕が初めて城戸さん(※1)を訪ねたのは、ワイナリーの基礎工事をしている最中でした。(2003年)。城戸さんのワイナリー設計図のコピーを今もまだ持っています。」
田口「ワインができる前からのご関係なのですね。」
憲「はい。或る時、畑に行くと城戸さんはコツコツ剪定をしていて、僕はそのまま彼と立ち話をし続けて。剪定のやり方も分からないし、手を出すものじゃないと思っていますから。『ワインができたら買うから』っていう話をしました。
田口「当時は長野のワインが殆ど知られていない時代だったわけですよね。」
憲「『長野のワインって売れるの?』っていう時代です。」
田口「高橋さんの他にも当時、城戸さんに会いに行っていた方はいるのですか?」
憲「その時代に、ワインができる前に城戸さんのところを訪問していたのはたぶんうちだけ。だから城戸さんがワイナリーを造っている頃は毎月行って話を聞いていました。」
日本ワイン、売れ行きは好調
田口「長野ワインがメジャーになる前からのお付き合いをされているので、城戸さんのワインのように今となっては超入手困難なワインもこちらのお店では幾つも扱われているわけですね。」
憲「何年前だろう。長野ワインは売りづらいものだったのに。いつからか急に売れるようになったんだよね。」
田口「日本ワインブームと関係ありますかね?」
憲「うちはここにずっといるから。気が付いたらって感じかな。」
田口「日本ワインは年間何本くらい売れるのですか?」
憲「そういうこと聞かれるとキツイですよね。どんぶりですから、僕。数えたことないし。『幾つのワイナリーを扱っているの?』と聞かれても数えたことないし。この間も、オンラインのイベントに呼ばれた時、『シードルはどのくらい扱っているんですか?と聞かれて、4mくらいかなって(笑)」
田口「4mってすごい表現ですね。売り上げの本数自体は増えていますか?」
憲「はい、売り上げは伸びているから、本数は増えているはずです。」
(つづく)
※1 城戸亜紀人…Kidoワイナリー代表
この記事の著者 / 編集者
田口あきこ(日本ワインなび編集長)
ホームパーティが好きなことから、より良いおもてなしをするためにワインを学び始める。
2015年 ワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』の講師に抜擢。
2018年 ワイナリー経営者を育成する学校『千曲川ワインアカデミー』にてブドウ栽培・醸造・ワイナリー経営について学ぶ。
2020年『日本ワインなび』を開設。
2021年 JETROに附置する農林水産省・食品の輸出・プロモーション機関の事業で日本ワインの認知業務に携わり、海外向けに日本のワイナリー紹介記事を執筆。
2024年より千曲川ワインアカデミー倶楽部公式HP『生産者ストーリー』執筆。
同年 北海道余市町登に3.4haの農地を取得し、vineyard開設中。
日本ワイン検定出題作成委員
LDV日本ワインLover講座主任
・ワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』講師紹介ページ
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