マスカット・ベーリーAのマリアージュ
2020年10月14日
だんだんと涼しくなり、すっかり秋めいてきましたね。
季節の移り変わりと共に、旬の食材も変わり、飲みたくなるワインも少しづつ変わってきませんか?
本格的に秋深くなる前、しっかり目、フルボディの白ワインや赤ワインも軽めのものを少し温度を下げていただく…そんなワインがぴったりだと思います。
飲むワインのボリュームが変わったら、お料理のボリュームもそれに伴い、変えていきましょう。
もちろん、その逆もそうです。
マスカット・ベーリーAは、軽めの赤ワインですから、軽めの食材、軽めの調理法を選んでいきます。
「マスカット・ベーリーA」×「鶏モモ肉の梅肉煮」
マスカット・ベーリーAには、イチゴやさくらんぼのような赤果実、ブドウジュースのようなフルーティで甘やかさも感じる第一アロマに、梅、ゴボウや少し土っぽい香りがあります。
味わいにも果実味があり、酸味、タンニン、アルコールはいずれも穏やかで軽やかな味わいです。
今回選んだのは、「晴れの国」とも言われる、日本有数の果樹栽培地としても有名な岡山県産のブドウを使ったグランポレール。太陽をしっかり浴びて完熟したブドウを使用し、木樽熟成したマスカット・ベーリーA。
果実の華やかさと甘い香り、豊かな酸と凝縮した果実感、やわらかなタンニンに上品な樽感がバランスよいワインです。
2016年ヴィンテージで熟成感も感じる味わいは、しょう油ベースの味わいがよく合います。
ブドウから感じる甘さのニュアンスに合せ、甘めのしょう油ベースがよりお互いを引き立てあってくれます。
フルーティさを兼ね備えるマスカット・ベーリーAには、ソースにフルーツを足したり、甘さをプラスしてくれる玉ねぎをアメ色に炒めたソースなども合います。
このレシピでは、季節柄もありますが、普段米酢を利用するところをリンゴ酢に替え、はちみつ梅を使い、甘みにさわやかな酸味をプラスすることでワインの果実の甘み、まろやかさをより引きだしてくれます。
種類:赤
製造者:グランポレール
葡萄産地:岡山県井原市 協働契約栽培畑
葡萄品種:マスカット・ベーリーA(生食・ラブルスカ種)
木樽熟成
価格:1,700円程度
鶏モモ肉の梅肉煮
材料 【作りやすい分量】
鶏モモ肉 1枚(約300g)
塩 少々
こしょう 少々
片栗粉 適量
大葉 4枚
いりごま 少々
調味料(A)
酒 大さじ2
リンゴ酢 大さじ2
うす口しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
はちみつ 小さじ1
はちみつ梅干し 2個(適当な大きさに切る)
和風顆粒だし 小さじ1/2
水 100ml
作り方
- 鶏肉は食べやすい大きさに切り、塩こしょうをふり、片栗粉をまぶす。
- 梅干しはタネを取り叩く。大葉は千切りにする。
- フライパンにサラダ油を入れて熱し、皮目から鶏肉を入れて焼き色がつくまで裏返しながら中火で炒める。
- (A)を加えて煮立たせ、ふたをして弱火で5分煮る。
- ふたを取り、煮汁が少なくなるまで中火で約2分煮る。
器に盛り、大葉といりごまをのせて完成。
樽のニュアンスに合せ、いりごまをかけ香ばしさをプラスしました。
肌寒い季節になってくると、お料理も冷たいものから火の通った温かいものが欲しくなりますね。
お料理の味付けも、少し濃厚なものに変わってきます。
「マスカット・ベーリーA」はこれからの日本の秋の季節からにぴったりのワインだと思います。
日本ならではの調味料、お醤油を使用した少し甘めのお料理は本当によくマッチします。
お醤油ベースの煮込み料理なんて最高です。
ぜひ、みなさんも「マスカット・ベーリーA」を囲んで、日本のワインぶどうの父、善兵衛さんや日本ワインについて、お話してみませんか。
参考情報
グランポレール ホームページ
https://www.sapporobeer.jp/wine/gp/area/
この記事の著者 / 編集者
吉田順子
JSAソムリエ協会認定 ソムリエ
食べることが大好きなことから、料理教室に7年間通い続けている。明治屋クッキングスクールでは、和食・洋食・中華・菓子の基本コースをマスター。食事の際のお酒の楽しみ方とマリアージュに感動したことから、ワインを学び始める。フードアナリストの資格も保有し、時々フード媒体でライティングを担当。美しいものが好き。ワインもそのひとつ。お料理とワインの楽しみ方、マリアージュを追求していきます。日々の食卓が美しく楽しくなるよう、フラワーアレンジメントやテーブルコーディネートなども交えながらトータルで提案をしていきたいと思います。
その他保有資格
JSA SAKE Diploma、ジュニア・オリーブオイル ソムリエ、日本プリザーブドアーティスト協会 認定講師