日本ワインなび

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株式会社ジオヒルズ
ジオヒルズワイナリー 醸造責任者
富岡隼人さんに学ぶ
「未来へ繋げる視野と行動力」
(全7回)

第6回「風に乗って多くの人に届くように」

掲載日:2021年7月19日

風に乗って多くの人に届くように

田口 ワイナリーの名前の由来を教えていただけますか?

富岡 「ジオ」はベトナム語で「風」という意味、いらっしゃってみてわかると思うのですが、ここは風が吹き抜けるんです。御牧ケ原自体が丘になっているので、「風の丘」という意味を込めて。Google Earthで見るとわかりやすいんですけど、ここは標高800mで、そこを登りきると平らな丘になるんです。360度見渡せて開けているので、四方からの風が吹くのが特徴です。

田口 360度どちらを眺めても美しい景色ですね。こちらの特色である風という意味をベトナム語で表したというのは、奥さまがベトナムご出身の方だからですよね?

富岡 はい、そうです。「ジオ」と「ヒルズ」という言葉を組み合わせて色々考えたんですけど、結局そのまま「ジオヒルズ」に落ち着きました。「御牧ケ原の大地で育ったブドウがワインとなり、風にのって多くの人に届くように」という想いが込められています。

島崎藤村ゆかりの宿、中棚荘との関係

田口 ジオヒルズワイナリーと中棚荘の関係についてもお伺いしていいですか?

富岡 旅館(中棚荘)は120年以上続いていて、私の父が5代目です。父が代表になって新館も建てて。

田口 歴史ある旅館ですね。島崎藤村のゆかりの宿としても知られていますものね。

富岡 はい、ありがとうございます。旅館の敷地内には、はりこし亭という食事処がありまして、店の名前は島崎藤村の小説の一節に由来しています。江戸時代の古民家を移築して造りました。国の登録有形文化財に指定されています。

田口 江戸時代の古民家を移築された経緯を教えてください。

富岡 もともと藍染屋だった建物が壊されそうだったところを父が引き取って蘇らせました。一切釘を使っていない建物です。ジオヒルズとはりこし亭は会社は違いますが、姉妹店という感じです。


中棚荘公式HP『客室』より出典

家族全員一つになって、それぞれの力を発揮して

田口 中棚荘、ジオヒルズ、はりこし亭、それぞれご家族で運営されているのですか?

富岡 兄弟4人いて、僕を含めて地元に3人帰ってきています。今は旅館の代表を兄が務めています。姉は旅館でヴェレゾンツアーという旅行会社をやっていて、鍼灸師でもあります。はりこし亭の代表は姉の旦那さんが務めています。彼は軽井沢でシェフをしていて、その後婿入りしてくれたんです。
それから、姉と兄のお嫁さんはブライダルプランナーとして活躍しています。はりこし亭では、「古民家ブライダル」という形でブライダルを始めまして。いずれはここも景色が良いのでワイナリーウェディングができるといいなと思っています。家族それぞれの分野で力を発揮しています。

田口 ご兄弟、ご家族揃ってみなさん、それぞれ専門分野があってすごいですね。

富岡 地元に帰ってきた時期も偶然同じで。打ち合わせしたわけじゃないんですけどね。

田口 みなさん以前はどちらに行かれていたのですか?

富岡 うちは長女、下3人男で、僕は末っ子です。昔、長女と僕は競技スキーをやっていました。真ん中はレスリングをやっていて、2人とも日本一になり、ロンドンを目指していました。でも怪我などの理由もあって引退して、家業を継ぐと言って帰ってきたんです。


中棚荘公式HP『はりこし亭』より出典

(つづく)

この記事の著者 / 編集者

田口あきこ(日本ワインなび編集長)

ホームパーティを開催することが多いことから、より良いおもてなしをするためにワインを学び始める。2015年にワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』のインストラクター養成講座にて講師に抜擢。
2018年春からワイナリー経営者を育成する学校『千曲川ワインアカデミー(長野県東御市)』にてブドウ栽培・醸造・ワイナリー経営について学び、講師業の傍ら、超新規ワイナリーの立ち上げ・畑仕事のお手伝いにも出掛ける。
2020年『日本ワインなび』を開設し、編集長として運営を行う。
ワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』講師紹介ページ
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