新酒のマリアージュ
2020年12月29日
新酒をお料理と楽しむなら、シンプルなお料理!
新酒のよさは、やはり何と言っても、果実を搾った、そのもののようなフレッシュ感。
果実味たっぷりの甘みや爽やかな果実感を味わいましょう!
山梨ヌーボー解禁前に、一足先にいただいた丹波ワイン”デラウェア”の新酒です。
丹波ワイン・ヌーボー(白)
2020年デラウェアを使用したフレッシュヌーボーです。
軽快感のあるワイン。若々しく軽やかで素直。とっても親しみやすいフレンドリーなタイプです。
早めに収穫した少し青みのかかった酸味のあるブドウと完熟したブドウがブレンドされており、キレの良い、爽やかな新酒です。低温発酵で醸造されているので、ブドウの風味を損なわず、旬をそのまま味わうことができます。
種類:白
製造者:京都丹波ワイン
味わい:甘口
葡萄品種:デラウェア
アルコール:9%
葡萄収穫年:2020年
醸造本数:17,000本
ボリュームのある華やかな香り。熟したマスカット、白桃などのアロマの印象と、かすかにセルフィーユなどグリーンハーブの香りも感じ、時間の経過で温度変化と共に、吟醸香のような香りも感じます。
シンプルで雑味がなくクリーンなワインです。
軽やかでクリスピーなアタック。酸もしっかりとあり、甘味によってそのエッジが和らげられています。
ほのかに甘みを感じますが、全体的に軽快なフレッシュ&フルーティスタイル。
心地よい酸味とジューシーな果実感が口の中いっぱいに広がりますが、短めの余韻ですっきりいただけます。
ヒラメの昆布〆 オレンジカルパッチョ
このタイプのワインはクリーム系や重いソースを使わない方がよいです。
比較的料理と合いやすいフードフレンドリーなワイン。
シンプルなお料理がワインもお料理も引き立てると思います。
と、いうことで、テイスティングの会で会話にもでてきました”自分が釣って昆布〆したヒラメ”があったので、ワインに合うよう、エキストラ・ヴァージン・オリーブオイルを使い、カルパッチョ仕立てにしました。
昆布の旨み、甘みがこのフレッシュなワインと良く合います。
材料 【分量(2人前)】
- ヒラメ昆布〆:1サク
- オレンジ:1/2個
- レモン:1/2個
- スイートバジル:適量刻む
- 塩:適量
- ホワイトペッパー:適量※1
- エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル※2
※1 お魚には、黒胡椒より白胡椒がベストです。赤ワインと合わせるなら黒胡椒、白ワインなら白胡椒を。色味を合わせる簡単な方法です。
※2 この時期に出てくる新酒ならぬ、新オリーブで造られた爽やかなオリーブオイル”ノヴェッロ”もいいですね!
作り方
- ヒラメを5mmほどの斜め削ぎ切りにする。
- オレンジは皮をむいて、5mmくらいのスライスしたものをイチョウ切りにする。
- お皿にヒラメきれいにならべ、切ったオレンジをその上に散らす。
- その上に、スイートバジルを。
- 塩コショウを振って、いただく直前にオリーブオイルを回しかけましょう。その上から、レモンをたっぷり搾っていただきます。
オレンジを使用しましたが、ワインの中の香りにあったフレッシュなマスカットや桃などでもいいでしょう。
季節を問わず、いつでもあるキウイフルーツは、きれいな酸に合うと思います。
フルーツの酸味だけでは足りないので、レモンをたっぷり搾った方がこのワインには合います。
ハーブの香りがありましたので、色どりを兼ね、スイートバジルを使用しました。
今回はヒラメを使用しましたが、白身魚ならば鯛など他の魚でもOKです。
ヌーボーワインの飲み方
白ワインは、通常と同じように冷やして、8~10度の温度帯で。
赤ワインも、少し冷やしたほうが、ヌーボーのフレッシュ感が引き立てられ、ワインの魅力を味わえます。
飲む1時間くらい前に、冷蔵庫に入れて冷やしていただくことをオススメします。
日本酒、焼酎は知っていても、、日本ワインの新酒は、まだまだメジャーなものではないかもしれません。
けれど今回、数種類の新酒をじっくり味わい、通常のワインとは異なるその魅力や可能性をとても感じました。
ワイン飲みなれないという方にも優しく飲みやすく、確実に寄り添ってくれるワインだと思います。
樽の香りが付いた重厚なワイン、熟成を経たワインも魅力的だと思いますが、この時期しか味わえないフレッシュな旬のワインを食卓に用意するのもおススメです!
新酒はまだまだ味わえます。
これからの夕食に新酒を添えてみてはいかがでしょうか。
寒い季節でも、お日様が降り注ぐ休日のブランチなどにも最適です。
日本の新酒が解禁になった時に、ボージョレのように、毎年みんなで一斉にグラスを傾ける。
そんな日がくることを密かに願っています。
【参考】
- 京都丹波ワイン https://www.tambawine.com/c/search/blanc/item_nf20
- 富士の国 やまなし https://www.yamanashi-kankou.jp/
この記事の著者 / 編集者
吉田順子
JSAソムリエ協会認定 ソムリエ
食べることが大好きなことから、料理教室に7年間通い続けている。明治屋クッキングスクールでは、和食・洋食・中華・菓子の基本コースをマスター。食事の際のお酒の楽しみ方とマリアージュに感動したことから、ワインを学び始める。フードアナリストの資格も保有し、時々フード媒体でライティングを担当。美しいものが好き。ワインもそのひとつ。お料理とワインの楽しみ方、マリアージュを追求していきます。日々の食卓が美しく楽しくなるよう、フラワーアレンジメントやテーブルコーディネートなども交えながらトータルで提案をしていきたいと思います。
その他保有資格
JSA SAKE Diploma、ジュニア・オリーブオイル ソムリエ、日本プリザーブドアーティスト協会 認定講師