ワインとお料理の相性
2020年7月16日
「マリアージュ」という言葉聞いたことがありますか?
お酒がお好きな方なら「マリアージュ」という言葉の意味をご存知かもしれません。
「マリアージュ(mariage)」はフランス語で、直訳すると「結婚」を意味し、ワインの世界においては、「ワインとお料理の相性」を表すときに使われる言葉です。
ワインとお料理の結婚です。
人と同じように?(笑)お料理とワインにも相性があります。
この相性が合うことを、マリアージュする、と使ったりしますが、お互いがお互いを引き立て合い、お料理とワインをそれぞれ単体で味わうよりも、2倍も3倍にも美味しくさせます。
ワインとお料理の美味しさをお互いが最大限に引き出し合うのです。
素敵ですね。
これを知って、「このお料理にはこのワインがマリアージュする」なんて、言えたら大人で、かっこいいですね。
お料理に合うワインを選ぶにはちょっとしたコツがあります。
そのコツさえ知っておけば、日々のワインライフの楽しみ方が何倍にも広がります。
お料理とワインが合う。(マリアージュする)とは?
では、実際にお料理にワインが合うことを確認する方法ですが、お料理をいただき、その後にワインを口に含み、(これは先でもいいと思います。)風味を確認します。
ワインを飲み込んだ後、しばらくしてお料理の味わい・風味がいつまでも残る。再び感じられる。お料理の余韻が長くなる。これらを感じられたら、それは絶妙に調和している証拠です。
たとえばそこで、単体で味わっているときには感じられなかった、魚の生臭い香りやお野菜の青っぽさだったり、あまり好ましくない風味を感じたり、ある一定の突出した味を感じてしまったり。
そんな時は、お料理を活かしているとは言えず、ワインも美味しくいただけている状態ではないと言えるでしょう。
このお料理とこのワインは相性がよくなかった。
そんな具合です。
ここでマリアージュの基本的な法則をご紹介します。
- 軽い料理には軽いワイン
- 重い料理には重いワイン
- シンプルな料理にはシンプルなワイン
- 複雑な料理には、複雑なワイン
- その土地の料理にはその土地のワイン
- 料理とワインの格を合わせる
- デザートなど甘いものには甘口ワイン
マリアージュで迷ったら…
一番簡単なマリアージュのコツは
お食事とワインの色を意識して合せてみることです。
すると自動的に、軽い重いが分けられてきます。
グリーンがかった白ワイン(軽めの白ワイン)には、グリーンサラダ、イカのお刺身(塩とレモンで)ホワイトアスパラガスなど、シンプルな味付けでいただく。
同じ白ワインでも、品種や熟成などでゴールドのような白ワイン(重厚でしっかり目の白ワイン)だったら、何を合せてみましょう?
重厚感のある白ワインには、もう少しボリュームのあるお料理、たとえば、アナゴの白焼き、焼鳥(塩)やとんかつなどのお肉も合います。
軽い味わいのワインには、シンプル、さっぱりしたお料理を。
しっかりした味わいのワインには、重めのお料理を。
昔から、「魚料理には白ワイン」。「お肉料理には赤ワイン」なんて言われていますが、ワインが持つ個性やスタイル、品種、産地、様々な要素で、その相性は変わります。
そして、こちらで何よりもお伝えしていきたいのは、マリアージュの鉄板法則、
「同じ産地で生まれた料理とワインの組み合わせ」です。
味覚もその土地ごとにそれぞれ異なります。
その異なる味覚でその土地のお料理やワインも誕生します。
同じ産地のお料理とワインはマリアージュする、というわけです。
なんだか、堅苦しく、むずかしく聞こえますか?
法則と書きましたが、あくまで合せるときのベースとなる考え方で、これが絶対!ということではありません。
マリアージュは、ちょっとした工夫とみなさま次第でどんどん楽しくなります!
さあ、食卓に日本ワインを持ち寄って一緒に楽しみましょう!
参考文献
アカデミー・デュ・ヴァン ワイン受験講座 教本
この記事の著者 / 編集者
吉田順子
JSAソムリエ協会認定 ソムリエ
食べることが大好きなことから、料理教室に7年間通い続けている。明治屋クッキングスクールでは、和食・洋食・中華・菓子の基本コースをマスター。食事の際のお酒の楽しみ方とマリアージュに感動したことから、ワインを学び始める。フードアナリストの資格も保有し、時々フード媒体でライティングを担当。美しいものが好き。ワインもそのひとつ。お料理とワインの楽しみ方、マリアージュを追求していきます。日々の食卓が美しく楽しくなるよう、フラワーアレンジメントやテーブルコーディネートなども交えながらトータルで提案をしていきたいと思います。
その他保有資格
JSA SAKE Diploma、ジュニア・オリーブオイル ソムリエ、日本プリザーブドアーティスト協会 認定講師