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日本ワインの基礎知識

日本ワインとは?

日本ワインの表示ルールをわかりやすく解説

掲載日:2020年7月1日

表ラベルからわかること

2018年10月30日から日本ワインの表示ルールが新しくなりました。
ワインを手に取ってみると、ラベルには色々なインフォメーションが書かれていますよね。

そこから何を読み取れるか知っておくと、ワインを選ぶ時に便利です。
項目ごとに一つ一つ見ていきましょう(*^-^*)

日本ワインの表示

国産ブドウ100%且つ国内で製造したワインということがわかります。
表ラベルは任意表示、裏ラベルは義務表示

①地名、②ブドウ品種名、③ブドウの収穫年を表示することができるのは日本ワインだけです。(日本ワイン以外の国産ワインはこれらの表記ができません。)

地名の表示(ワインの産地)

山梨県で収穫されたブドウを使って、山梨県で醸造されたワインということがわかります。
地名はブドウの収穫地・ワインの醸造地に限り表示することができます。
(これら以外の目的で地名を表示することはできません。)

ブドウ品種名の表示

このワインはマスカット・ベーリーAという品種が85%以上使用されているということがわかります。
ブドウの品種名が表示されている場合、表示されているブドウが85%以上使用されています。

ブドウの収穫年の表示

このワインは2020年に収穫されたブドウを85%以上使用しているということがわかります。
収穫年が表示されている場合、その年に収穫されたブドウが85%以上使用されています。



GI表示

GI =Geographical Indicationの略。
「地理的表示」という意味です。

GI Yamanashiとは、「世界でも通用する国のお墨付き・山梨県産ブランドのワイン」だと考えるとわかりやすいと思います。
このブランドが意味することは、「山梨県産であること」だけでなく「一定の基準を満たした品質であること」。つまり高品質なワインということです。

GIについて詳しく知りたい方はこちら☟

GI制度とは?

GIは産地名の入ったブランドを守るための制度で、WTO(世界貿易機関)加盟国では、地理的表示を知的所有権と位置づけています。

日本では酒類に関しては国税庁、農林水産物に関しては農林水産省がGIの権限を持っています。

GI登録

お酒にその産地ならではの特性が確立されていて、その産地が申し立て、国税長官の指定を受けることでGIを名乗ることができます。

例に挙げたGI Yamanashiも、ワインの特性と山梨県という産地に本質的な結びつきがあるということです。

酒類の地理的表示マップ

日本国内でワイン(厳密にはぶどう酒)として登録されているGIは、2019年3月の時点で山梨県と北海道のみです。
他の酒類についてもご興味のある方は、国税庁のウェブサイトにある『酒類の地理的表示マップ』(平成31年3月)をご覧ください。

GI制度が諸外国で設けられた背景

GI制度が諸外国で設けられたのは、ヨーロッパ諸国のワインの国際取引で基準になっている原産地呼称制度が起源と言われています。

原産地呼称制度というと難しく聞こえますが…、例えば、「ボルドー」「ブルゴーニュ」「シャンパーニュ」という地名がラベルに書かれたワインがありますよね。

その表示が意味しているのは、単にその土地のブドウを使っているだけはありません。
ブドウの栽培方法や醸造方法などに一定の基準が定められていて、その基準を満たしたものでなければ、産地名を名乗ってはいけません!という厳しいルールです。

厳しい基準を設けることによって、産地ブランドを守り続けることができます。

「シャンパーニュ」を例にとって考えてみましょう。
シャンパーニュは、世界中のスパークリングワインの中でトップに君臨している産地ブランドです。
仮に、シャンパーニュ産のブドウを原料にしていれば、ブドウ品種もワインの製法も自由でいいよ!という緩いルールにしてしまったら、シャンパーニュと表示されるワインの中でも品質の高いものと低いものとばらつきが激しくなってしまいますし、そもそも、シャンパーニュの特性が何だか分からなくなってしまいます。そうやって産地ブランドが失墜してしまいます。

GI制度が日本で設けられた背景

貿易に関連するさまざまな国際ルールを定めるWTO(世界貿易機構)が発足したことをきっかけに、ワインと蒸留酒の地理的表示を保護することが全ての加盟国に義務付けられました。
そこで国税庁は1994年に制度を制定し、その後2015年に見直しを行い、すべての酒類が制度の対象となりました。

山梨県と北海道はワインの産地として日本国内で長い歴史を持ち、その特性が確立されてきました。その産地ブランドの品質を保つため、そして消費者の方にわかりやすく安心して買ってもらうためにも、GIは有効な制度と言えるでしょう。

参考文献

(おわり)

この記事の著者 / 編集者

田口あきこ

田口あきこ(日本ワインなび編集長)

ホームパーティを開催することが多いことから、より良いおもてなしをするためにワインを学び始める。2015年にワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』のインストラクター養成講座にて講師に抜擢。
2018年春からワイナリー経営者を育成する学校『千曲川ワインアカデミー(長野県東御市)』にてブドウ栽培・醸造・ワイナリー経営について学び、講師業の傍ら、超新規ワイナリーの立ち上げ・畑仕事のお手伝いにも出掛ける。
2020年『日本ワインなび』を開設し、編集長として運営を行う。
ワインスクール『レコール・デュ・ヴァン』講師紹介ページ
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